教会の献金はいくら? はじめて行く日は0円でかまいません

日曜の礼拝で袋やかごが回ってきたら、いくら入れればいい? はじめて行く日は0円でかまいません。何も入れずに隣へ渡しても失礼にならない理由と、封筒や新札がいるのかをまとめました。

袋やかごが、前の席からこちらへ回ってきます。自分の番まであと3人。財布を出すべきか、そのまま隣に渡していいのか。教会の献金でいちばん気まずいのは、金額そのものより、この数十秒をどう振る舞えばいいのか分からないことです。

先に結論を書きます。はじめて行く日は、0円でかまいません。

まずはこれだけ

  • はじめて行く日は0円でかまいません。お金を持っていかなくても大丈夫です
  • 袋やかごが回ってきたら、何も入れずに隣の人へ渡してかまいません
  • その日の礼拝で集める献金に、金額の目安を出している教会はまず見当たりません
  • 献金は入場料でも会費でもなく、参加の対価ではありません
  • 「月定献金」「十分の一献金」は、信者になってからの話です

献金は入場料ではありません

礼拝そのものにお金はかかりません。多くの教会が、はじめて来られた方向けの案内に、費用はかからないこと、用意がなければ献金せずに過ごしてかまわないこと、金額に決まりがないことを書いています。カトリックでも、ミサにはどなたでも参加でき、献金は義務ではないと案内している教会が数多くあります。

献金の意味は、感謝を表してささげるもの、と説明する教会が多くあります。ただ、神へのささげものと受け取る教会、礼拝への応答と位置づける教会、教会を支える分担と説明する教会もあり、言い方には幅があります。共通しているのは、チケット代の代わりではないという点です。入れなかった人が何かを損することはありません。

信者にとっては、献金は礼拝の一部です。毎週ささげている方が、あなたの隣に座っています。信者にとっては、献金は礼拝の一部と受けとめられています。毎週ささげている方が、あなたの隣に座っているかもしれません。教会の会計はその方たちが支える形で組まれていて、はじめて来た人が入れないことは、はじめから見込まれています。入れなかったことで引け目を感じる必要はありません。

お金がかかるのは、礼拝ではなく建物の拝観のとき

ひとつ、お金がかかる場面があります。礼拝に参加するのではなく、建物を見に行く場合です。歴史的な聖堂には、礼拝の時間とは別に拝観の時間を設け、拝観料や拝観献金を案内しているところがあります。金額も時間も教会ごとに違い、季節や曜日、行事の都合で変わることがあるので、行く前に公式サイトで確認してください。

このほか、コンサートやバザー、連続講座といった行事には参加費がかかることがあります。案内に金額が書かれていれば、そちらに従ってください。

いずれも礼拝の献金とは別のものです。礼拝の時間に参加するのであれば、この費用はかかりません。各教会の礼拝の時刻は礼拝の時刻表で調べられます。

袋やかごが回ってきたら

集め方はだいたい3通りです。どれに当たっても、はじめて行く方がすることは変わりません。

集め方見た目はじめて行く方がすること
座席を袋やかごが回る隣の人から手渡しで受け取るそのまま隣の人へ渡す
前に出て箱に入れる席を立った人が通路を進む座ったままでかまわない
入口や後方に献金箱がある箱が置いてあるだけ素通りしてかまわない

前に出る形式でも、席を立つのが難しいときは座ったままで問題ありません。足や腰の具合、体調、お子さん連れなど、事情はいろいろあります。

何もしないのは失礼にあたりません。袋が回ってきても献金せずに次へ回してよい、決して強制するものではない、と明記している教会もあります。「受け取って、そのまま渡す」は、気まずいごまかしではなく、教会の案内に沿ったやり方のひとつです。

もし、その場で特定の額を強く求められることがあっても、応じる必要はありません。日曜の礼拝の献金について、金額を決めていないというのが、教会の案内に共通している書き方です。

聖餐・聖体拝領の時間とは別です

間違えやすいのが、献金の袋と、パンや杯が配られる時間の区別です。後者は聖餐式(カトリックでは聖体拝領、正教会では領聖)と呼ばれる、献金とは別の場面です。形も分かれます。

  • プロテスタントの教会では、当番の方がパンと杯を持って席を回る形が多くあります。ぶどう酒ではなくぶどう液を用いる教会もあります。
  • 聖公会とルーテルの教会では、席を立って前に進み、聖卓(祭壇)の前でパンとぶどう酒を受ける形が一般的です。席には回ってきません。
  • カトリックでは、席を立って前に進み、司祭などから聖体(パン)を受ける形です。席には回ってきません。
  • 正教会では、前に進み出て、聖爵(杯)から聖匙(スプーン)でパンとぶどう酒を一緒に受けます。

誰があずかるかは、教会によって考え方が違います。洗礼を受けた人が対象という教会が多い一方、日本のプロテスタントには洗礼の有無を問わない教会もあり、この点は教派や教団で意見が分かれています。カトリックでは、洗礼を受けていない人に祝福を授けている教会もあり、招きに従って列に並ぶよう案内されることがあります。

はじめて行く方は、席にいて問題ありません。当日の案内に従えば大丈夫です。列に並ぶかどうか迷ったとき、体調や足の具合で立つのがつらいときも、座ったままで過ごしてかまいません。当日の流れ全体ははじめて教会に行く日の流れにまとめています。

「相場」が見つからないのはなぜか

日曜の礼拝で集める献金について、金額の目安を公表している教会は、まず見当たりません。案内に書かれているのは「金額に決まりはない」「強制ではない」の2点が中心です。

だからこの件では、「相場」という言葉自体がなじみません。誰かの平均額を調べても、あなたが入れるべき額は出てきません。

あなたの状況どうするか
はじめて行く0円でよい。持っていかなくてもよい
何度か通っていて、入れたい気持ちがある無理のない額でよい。財布の小銭でもかまわない
毎週通うようになったその教会の案内を聞いてみる
洗礼を受けて信者になった教会ごとに仕組みがあるので、そこで説明を受ける

「無理のない額で」というのは、複数の教会の案内に出てくる言い方です。

封筒はいりますか。新札はいりますか

結婚式のご祝儀や、葬儀のときのお金とは別の作法です。日曜礼拝の献金は誰か個人へのお礼ではないので、封筒に入れる、新札を用意する、表書きを書くといったことを求めている案内は見当たりません。財布から出したお金を、そのまま袋やかごに入れる形です。

封筒(献金袋)が登場するのは、信者が毎月決まった献金をおさめるときです。名前や対象の月を書いて出すので、会計の担当者が誰の分か分かるようになっています。これは教会員向けの事務です。

なお、葬儀に参列してお包みする御花料や、教会で挙げる結婚式の献金は、日曜礼拝の献金とは別の作法になります。それぞれキリスト教の葬儀に参列するとき教会で結婚式を挙げるにはにまとめています。

教派で違うのは、呼び方と仕組みの名前

はじめて行く方がすることは同じですが、言葉は変わります。

項目どう呼ばれるか
その日の集まりカトリックは「ミサ」、正教会は「聖体礼儀」、プロテスタント・聖公会・ルーテルは「礼拝」(聖公会では「聖餐式」とも)
その日集める献金「ミサ献金」「礼拝献金」「席上献金」「一般献金」など
信者の定期的な献金「月定献金」「教会維持費献金」「什一献金」「感謝献金」など
はじめて行く方の扱い入れなくてかまわない、と案内する教会がどの教派にもあります

呼び名は教派で決まっているというより、教会ごとに違います。たとえば「月定献金」はプロテスタントでもカトリックでも使われています。集めるタイミングにも差があり、カトリックではパンとぶどう酒を祭壇に運ぶ「奉納」の場面、プロテスタントでは礼拝の後半に回る教会が多くあります。

教派そのもののちがいはカトリックとプロテスタントのちがいで説明しています。

名前のついた献金は、信者が担うもの

献金にはいくつか種類があり、週報(その日のプログラム)に名前が書かれていることがあります。夏期・冬期・クリスマス・イースターの献金、会堂や建物のための献金、使い道を指定する献金などをまとめて「特別献金」と呼ぶ教会があります。受洗の記念や、誕生・結婚の記念にささげるものを「感謝献金」と呼ぶ教会もあります。カトリックでは、教会を維持するための献金や、神学生の養成を支える献金が案内されています。

名前が並ぶと身構えますが、これらは教会員が中心になって担っているものです。クリスマスやイースターに行ってみたい方が、特別献金を用意する必要はありません。反対に、災害支援など使い道の決まった献金に加わりたいと思ったときは、はじめての方が入れてもかまいません。クリスマスやイースターに行ってみたい方が、特別献金を用意する必要はありません。教会の1年の行事は教会暦とキリスト教の行事にまとめています。

月定献金と十分の一献金

検索するとよく出てくるのが「月定献金」と「十分の一献金(什一献金)」です。どちらも、はじめて行く方には関係のない言葉です。

月定献金は、教会員が自分で額を決めて毎月ささげる仕組み、と説明されることが多いものです。月々の収入の数パーセントを目安として示している教会もありますが、これは信者が教会の維持を支えるための目安であって、日曜の礼拝の献金の相場ではありません。

十分の一献金は、旧約聖書に出てくる収入の10分の1という考え方に由来します。これをどう受け止めるかは教会によって違い、目安として示す教会もあれば、額よりも自発的であることを大切にする教会もあります。意見が分かれるところなので、通うことになった教会で直接聞くのが確実です。

額を決めるのは本人で、事情が変われば変えられます。学生でも、療養中でも、仕事を離れている時期でも、額を理由に教会から外れることにはなりません。

気になったら、その場で聞くのがいちばん早い

受付や案内係の方に「はじめて来ました」と伝えると、その日の流れを教えてもらえます。献金の呼び方も集め方も教会によって違うので、気になる教会に直接たずねるのが確実です。迷ったら、入れなくてかまいません。それで失礼になりません。

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