教会に行ったら勧誘されない?

連絡先を書かないといけない?「また来て」と言われたら断れる? はじめて教会に行くときの心配に、そのまま使える断り文句と、行く前に確認できることでお答えします。

「行ってみたいけれど、一度行ったら断れなくなるのでは」。教会に行ったことがない人からよく挙がるのは、こうした心配です。

名前と連絡先を書かされるのではないか。「また来てね」と言われて、断りきれないまま毎週の予定が埋まってしまうのではないか。帰りたいのに、帰るきっかけがつかめないのではないか。

この記事では、その心配を順番に片づけていきます。当日どこで何を聞かれるのか。なんと答えれば角が立たないのか。どこで帰っていいのか。最後に、行く前と当日に自分で確認できることも整理します。

まずはこれだけ

  • 受付で連絡先カードを渡されることはありますが、書かなくて大丈夫です
  • 断り文句は「今日ははじめてなので」の一言で足ります
  • 礼拝が終わったら、そのまま帰っていいです。お茶の誘いも断れます
  • 進め方は教会によって違います。気になることは行く前に電話で聞くのがいちばん確実です

当日、実際に起きるのはこのくらい

はじめて訪ねた日に起きることは、おおむね次の7場面に収まります。

(表の「献金」の行の下に、次の1行を追加します) | 聖餐・聖体拝領 | 前に進み出る列ができることがあります | 席にとどまってかまいません。教会によっては、拝領せずに祝福だけを受けに進む人もいます |

場面実際にあることあなたの選択肢
入口「はじめてですか」と声をかけられ、週報などを渡される
訪問者カード名前・住所・電話・メールの記入を案内されることがある書かない/名前だけ書く、どちらでも問題ありません
礼拝の途中初めて来られた方を紹介する教会もあります立ちたくなければ座ったままでかまいません
献金袋やカゴが回ってくるそのまま隣に回して大丈夫です
礼拝のあとお茶や昼食に誘われることがあります断って帰れます
後日カードを書いた場合、案内が届くことがあります返事をしなくてかまいません

訪問者カードや、初めて来られた方の紹介があるかどうかは、教派よりも教会ごとの習慣によります。プロテスタントの教会では、はじめての方を迎える手順として用意されていることが比較的多く、聖公会やルーテルの教会でも教会ごとに分かれます。カトリックのミサや正教会の聖体礼儀では、受付でカードを渡されることは少なめです。

献金は礼拝の一部として行われるもので、はじめて来られた方が入れないことは前提とされています。金額も各自にゆだねられているのが一般的です。詳しくは献金のことにまとめています。

多くの人が身構えるのが訪問者カードです。これは名簿づくりというより、その教会が「はじめての方が来られた」と把握するための紙、という位置づけのことが多いものです。とはいえ、はじめて入った建物でいきなり住所とメールアドレスを書くのは気が進まないでしょう。書かなくて問題ありません。

当日の全体の流れははじめて教会に行く日の流れ、服装は何を着ていけばいいかにまとめています。

角の立たない断り方は、この3つで足ります

長い説明はいりません。理由を述べる必要もありません。短い一言をそのまま口に出せば、それで通ります。

連絡先カードを渡されたとき

「今日ははじめてなので、今回は遠慮しておきます」

「まだ迷っているところなので、また落ち着いたら書かせてください」

名前だけ書いて、住所と電話の欄は空けておく、という書き方もできます。すべての欄を埋めるよう求められることは、ふつうありません。

「また来てください」と言われたとき

「都合がついたら、また来ます」

重い約束として受け取らなくて大丈夫です。行かなかった場合に、はがきやメールで案内が届くことはありますが、返事をしなければ、それ以上求められることはまずありません。

お茶や食事に誘われたとき

「このあと用事があるので、今日は失礼します」

理由は具体的でなくてかまいません。用事がある、で十分です。

断ったあとに気まずくなるのが心配かもしれませんが、はじめて来られた方が礼拝だけで帰るのは、よくあることです。

帰るタイミング:礼拝が終わったら、そのまま帰っていい

先に言葉のことを。この記事では集まり全体をまとめて「礼拝」と呼びますが、呼び方は教派で違います。カトリックでは「ミサ」、正教会では「聖体礼儀」(奉神礼のひとつ)と呼びます。

礼拝の終わりには、司式者による祝福のことばがあり、そこで一区切りがつきます。これも呼び方が分かれ、プロテスタントでは「祝祷」、カトリックのミサでは「派遣の祝福」と呼ばれます。

連絡事項の紹介は、この祝福より前に入ることが多い進め方です。祝福のあとに何が残るかは教派で違います。プロテスタントの礼拝は祝祷でほぼ終わりで、あとはオルガンの後奏くらいです。カトリックのミサでは、祝福に続いて「行きましょう、主の平和のうちに」という閉祭のことば(派遣)があり、ここまでがミサです。そのあと会衆は立ったまま閉祭の歌をうたい、司祭を見送ります。正教会の聖体礼儀は楽器を使わないので後奏はなく、終わりに十字架へ接吻する列ができます。どの教派でも、この最後の一区切りまで待ってから席を立てば、まず間違いありません。

出口で握手や声かけをしている教会も多いので、そのときは「ありがとうございました」とだけ言って外に出れば大丈夫です。

途中で帰りたくなった場合も、後ろの扉から静かに出られます。座るときに出口へ近い席、できれば後方の通路側を選んでおくと、気持ちがずいぶん楽になります。立ったり座ったりが続く場面もありますが、疲れたら座ったままでかまいません。体調や足の具合で立てないときも、そのままで問題ありません。

ただし、進め方は教会によってかなり違います。初めて来られた方を紹介するかどうか、礼拝のあとにお茶の時間があるかどうか、何時に終わるのか。ここは教派だけでは決まらず、同じ教派でも教会ごとに違います。気になる教会に直接聞くのがいちばん確実です。電話でも、公式サイトの問い合わせフォームでもかまいません。

「はじめて伺いたいのですが、礼拝は何時に終わりますか。終わったらすぐ帰っても大丈夫でしょうか」

この聞き方なら、失礼にもなりませんし、答えもはっきりもらえます。開始時刻は礼拝の時刻表から、ミサの時間は東京のミサ時間から確認できます。

最初の一回は、人数の多い日曜礼拝が気楽です

最初の一回を選ぶなら、参加者の多い日曜の礼拝がいちばん気楽です。

人が多いので、ひとり増えても目立ちません。案内係が置かれていることが多く、聞きたいことをその場で聞けます。はじめて訪れる人が日常的にいる教会なら、対応にも慣れています。これは教派で決まる話ではなく、規模と立地で決まります。

少人数の集まりや家庭集会は、距離が近く、それを心地よく感じる人も多い形です。ただ、まだ少し距離を置いて見ていたい段階なら、人数の多い場所のほうが向いています。良し悪しではなく、順番の話です。

はじめのうちにいくつかの教会を訪ねる人は珍しくありません。カトリックや正教会には、所属する教会が住んでいる地域で決まるという考え方がありますが、これは所属の話で、ミサや聖体礼儀にどこであずかってもかまいません。近くの教会は場所からさがす駅からさがすで調べられます。

教えの中身ではなく、やり方を見る

ここまでは断り方の話でした。最後に、行く前と当日に自分で確認できることを整理します。

はじめに立場をはっきりさせておきます。この記事では、どの教えが正しいかを判定しません。そこは、それぞれの教派が長い時間をかけて議論を重ねてきた領域です。ここで扱うのは、誰でもその場で確認できる、勧誘や運営のやり方だけです。

前提として知っておくと落ち着けることが一つあります。大学が学生向けに公開している注意喚起、たとえば北海道大学 学生相談総合センターの案内は、名前を言わない、目的を言わない、団体名をあいまいにぼかす、といった声のかけ方に注意するよう呼びかけています。想定されているのは、街頭やキャンパスで見知らぬ人に声をかけられ、どこへ行くのか分からないまま連れて行かれる場面です。

自分で場所を調べ、公式サイトで教派と住所を確認し、自分の足で日曜の礼拝に行く。この入口は、そもそも方向が逆です。

そのうえで、次の点を見てみてください。全部を確かめられれば、判断の材料はそろいます。

確認すること見るところ確認できた状態
所属を明らかにしているか公式サイト、入口の看板
住所と代表者が分かるか公式サイト、地図建物の住所と、牧師・司祭・神父の名前が公開されている
献金が任意になっているか当日の案内はじめて来た人に、その場で特定の金額を求めない(ろうそく代や書籍代など、あらかじめ決まっている実費は別です)
記入や入会が任意か受付、礼拝のあと書かなくても、断っても、態度が変わらない
名乗って誘っているか声をかけられた場面最初に教会名と目的を言っている
別の場所へ促されないか街頭などでの声かけ団体名を伏せたまま移動を求めない

単立(どの教団にも属さない)であること自体は、何の問題でもありません。単立の教会は都内にもあります。見るのは、所属を隠していないかどうかです。

反対に、金額を指定して献金や物品の購入を求められた、その場で入会を決めるよう急かされた、家族や友人に相談しないよう言われた。こうしたことがあれば、その場で決めずにいったん帰ってください。判断を保留したまま外に出るのは、失礼にはあたりません。

勧誘や金銭のことで強い不安を感じたときの相談先も、先に知っておくと落ち着けます。金銭のトラブルは消費者ホットライン(電話188)、高額な献金や霊感商法にかかわる悩みは法テラスの霊感商法等対応ダイヤル(0120-005931、平日9時30分〜17時)が、宗教団体とは利害関係のない公的な窓口です。

このサイトでは、掲載しているすべての教会に教派を記載しています。プロテスタントなのかカトリックなのか、どの教団に属するのかを、行く前に確かめられるようにするためです。

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